研究課題/領域番号 |
11470359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
神崎 仁 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00051441)
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研究分担者 |
志津木 健 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10276355)
小川 郁 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00169179)
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キーワード | 音響外傷 / 遺伝子導入 / GDNF / ヘルペスウイルス / モルモット / マウス / 蝸牛 |
研究概要 |
音響外傷による難聴では内耳の感覚細胞である有毛細胞が障害され、さらにその中枢側に存在する蝸牛神経が2次的に変性によることが知られている。神経栄養因子の1つであるGDNF(glial derived neurotrophic factor)は、このような音響性聴覚障害における有毛細胞の保護作用や神経変性の予防効果があると考えられている。GDNFは内服による全身投与は不可能であり、内耳に直接投与する必要がある。遺伝子導入によるGDNF投与はGDNFの持続的投与ができるという点で優れている。 今年度はGDNFを発現するヘルペスウイルスベクターをモルモットに投与し、GDNFの発現について検証した。GDNFの発現の観察には正常モルモットと感音難聴モデルとしてアミノグリコシド系薬剤カナマイシン投与モルモットを用いた。5μlのGDNFを発現するヘルペスウイルスベクターを投与した。ウイルスが作動する確証は得られたが(線維芽細胞のcell lineにおけるGDNF発現は確認された)、内耳組織内でGDNFが発現した確証は得られていない。 現在マウスを用いた同様の実験でGDNFの発現を観察中である。
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