研究課題/領域番号 |
11470361
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中澤 満 弘前大学, 医学部, 教授 (80180272)
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研究分担者 |
鈴木 幸彦 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (40292148)
大黒 浩 弘前大学, 医学部, 講師 (30203748)
石黒 誠一 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (20111271)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 網膜色素変性 / 白点状眼底 / ペリフェリン・RDS遺伝子 / RDS5遺伝子 / RCSラット / ニルバジピン / nilvadipine |
研究概要 |
網膜色素変性は遺伝性網膜変性疾患の代表的疾患であり、5000人に1人の頻度で発症し、本邦における成人中途失明原因の第3位に位置する失明対策上重要な疾患である。本研究はこの網膜色素変性とその類縁疾患についてその病態を遺伝子レベルにて検索するとともに治療法の確立を目指すものである。最終年度の本年はまず第1の遺伝子診断の部として、昨年度に引き続きペリフェリン・RDS遺伝子、GCAP2遺伝子、RDH5遺伝子などに的を絞った候補遺伝子検索を遺伝子診断部門として行った。その結果、ペリフェリン・RDS遺伝子の新規変異による常染色体優性中心性輪紋状脈絡膜ジストロフィの1家系を検出するとともに、GCAP2のアミノ酸置換をともなう新規変異をもつ常染色体優性網膜色素変性の2家系を検出した。さらにRDH5遺伝子の新規変異をもつ白点状眼底患者の長期眼底変化の観察も可能となった。以上の結果より遺伝子変異と臨床像の関係についての新しい知見が得られた。また、治療法研究部門では網膜変性モデル動物として当初はrdsマウスを用いる計画であったが本研究期間での入手が困難であったため、RCS(Royal Surgeons of rat)を用いてカルシウム拮抗剤ニルバジピン投与の効果を組織学的、電気生理学的および分子生物学的に検討した。その結果、DNAチップを用いた遺伝子発現プロファイリング検索ではニルバジピン投与により視細胞のアポトーシスが抑制される方向に遺伝子発現が全体に変化することが明らかとなり、本薬剤の新しい治療法への展望が開けた。
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