研究課題/領域番号 |
11470363
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
三宅 養三 名古屋大学, 医学部, 教授 (30166136)
|
研究分担者 |
鈴木 聡 名古屋大学, 医学部, 助手 (90314012)
佐藤 美保 名古屋大学, 医学部, 講師 (50252242)
寺崎 浩子 名古屋大学, 医学部, 教授 (40207478)
|
キーワード | 黄班部局所ERG / OCT / 視機能 / 形態 / 糖尿病 / 黄班浮腫 / 内境界膜剥離 / 黄斑円孔 |
研究概要 |
黄斑部局所ERG(網膜電図)の諸要素の分析と光干渉断層計(OCT)とを用いて機能と計態の両面から黄斑部疾患の手術的治療の術前、術後の経過とを観察した。黄斑前膜の多数例を術前に検討したところ、ERGの律動様小波、b波、a波の順に減弱していく過程が示され、手術後は逆にa波、b波、律動様小波の順に回復した。この一連のプロセスは黄斑浮腫に類似し、OCTを用いて黄斑上膜の形態をみたところ、ほぼ全例に黄斑浮腫が観察された。糖尿病黄斑浮腫では硝子体手術後多くの症例で形態学的に改善を認めたが黄斑部局所ERGの改善は極めて限定され、これは機能的改善が形態的改善に比べ非常に遅延する可能性が示唆された。内境界膜剥離を併用する黄斑円孔の手術では内境界膜を剥離した群としなかった群との間に黄斑局所ERGのb波の回復時間に有意な差がみられた。以上より形態と機能とを組み合わせ評価することにより黄班手術後の病態変化が正確に評価しうることが判明した。
|