研究課題/領域番号 |
11470367
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
吉野 裕顕 秋田大学, 医学部, 助手 (90182807)
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研究分担者 |
原田 健二 秋田大学, 医学部, 助教授 (20221509)
蛇口 達造 秋田大学, 医学部, 助教授 (00124644)
加藤 哲夫 秋田大学, 医学部, 教授 (20004963)
提嶋 真人 秋田大学, 医学部, 講師 (10153967)
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キーワード | 先天性横隔膜ヘルニア / 肺低形成 / 胎児手術 / 人工子宮 / ECMO / 羊胎児 |
研究概要 |
【目的】高度肺低形成を伴う先天性横隔膜ヘルニアの治療は出生後の治療では救命不能であり、胎児治療が望まれる。本研究では人工子宮を用いた胎児治療の有効性について、動物実験より、検討を加えた。【方法】胎齢80日の羊胎仔に、先天性横隔膜ヘルニアを作成。その後、横隔膜ヘルニアを修復し、膜型肺を用いたV-AECMOを用いた人工子宮にて、羊胎仔を保育し、低形成肺の発育が得られるかどうか検討してきたが、初回手術後の早期流産および子宮内胎児死亡のため、人工子宮管理までいたらなかった。このため本年度は胎児治療上最も重要な羊胎仔の長期人工子宮内保育を目指し、人工子宮管理の問題点について検討した。130日の羊胎仔6頭に対して人工羊水中にて人工透析を組み込んだ頚動静脈を介したV-AECMOによる人工子宮管理を施行した。血圧、心電図を持続モニターし、血液ガス検査を適宜施行し、48時間〜72時間保育後、犠死させ組織学的検討を加えた。 【結果】人工透析を組み込んだV-AECMOによる人工子宮管理に加え、塩酸ドーパミン、利尿剤等の投与により、安定した血圧と利尿が得られ、安定した人工子宮管理が可能となった。また末梢循環不全に起因すると考えられるアシドーシスの進行は見られるものその進行は緩徐であった。今後はさらに長期の人工子宮内保育を試みるとともに肺の発育に関しても評価を行いたい。
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