研究課題/領域番号 |
11470376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
杉本 朋貞 岡山大学, 歯学部, 教授 (50135729)
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研究分担者 |
山合 友一朗 岡山大学, 歯学部, 助手 (00158057)
市川 博之 岡山大学, 歯学部, 助教授 (20193435)
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キーワード | カプサイシン / c-fos / 神経切断 / 三叉神経 / 痛み / 視床 |
研究概要 |
(1)無髄侵害受容ニューロンに対して強い刺激性と神経毒性を持つカプサイシンをラット新生仔に全身投与(50mg/kg、皮下注射)し、24時間後に潅流固定をおこなった。三叉神経節の凍結切片(光顕)あるいはビブラトーム切片(電顕)にTUNEL染色を施した。カプサイシン投与によって三叉神経節内に多数のTUNEL陽性構造が観察された。電顕観察により、TUNEL陽性構造がアポトーシスに陥ったニューロンであることがわかった。 (2〉ラット新生仔で眼窩下神経を切断切断し12-72時間後に潅流固定をおこなった。この操作により、三叉神経節内の1次ニューロンがアポトーシスに陥ることが以前の私たちの研究であきらかになっているが、今回は脳内三叉神経知覚2次ニューロン及び3次ニューロンの変化をTUNEL法で研究した。切断後24時間を中心に、三叉神経知覚核群内の2次ニューロンおよび視床後腹側内側核内の3次ニューロンがTUNEL陽性を示し、電顕的にもアポトーシスに陥ることが明らかとなった。 (3〉出生直後にカプサイシンの全身投与をうけたラットに対し、成熟後に口腔内侵害刺激を加え、2時間後に潅流固定を施し、三叉神経脊髄路核内2次ニューロンのc-Fosの誘発を免疫組織化学的に検索した。正常ラットでの誘発実験と比較してカプサイシン投与群ではc-Fos陽性細胞数が有意に少なく、カプサイシン感受性の無髄侵害受容ニューロンが、口腔内侵害刺激によるc-fos誘発に重要な役割を担っていることが示された。
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