研究課題/領域番号 |
11470383
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
梅本 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20067036)
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研究分担者 |
高橋 祐介 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20267511)
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20247315)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis / 歯周病原性 / メジャーフィンブリエ / マイナーフィンブリエ / fimA不活化株 / mfa1不活化株 / 細胞付着能 / 骨吸収惹起能 |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalisの菌体表層にはfimA遺伝子あるいはmfa1遺伝子によりコードされている2種類のフィンブリエ、すなわちメジャーフィンブリエとマイナーフィンブリエが存在するが、その病原的意義については不明な点が多い。本研究では形質転換に基づく相同組換えにより、それぞれのフィンブリエ欠損株を作製し、その性状を親株と比較することによりそれらのフィンブリエの機能について検討し、以下の結果を得た。 1、P.gingivalisに存在するメジャーおよびマイナーフィンブリエは明らかに抗原性が異なっており、今回作製したフィンブリエ欠損株では、それぞれ一方のフィンブリエのみを有する菌株と両フィンブリエを同時に欠損した菌株が得られた。 2、SDS-PAGEおよびWestern blottingによりそれぞれあるいは両フィンブリエタンパク質の欠如が確認され、電子顕微鏡観察からもフィンブリエの消失が確認された。 3、細菌への付着状態を電子顕微鏡により観察したところ、マイナーフィンブリエ欠損株は、親株に比較して大きな菌塊を形成し、細胞への付着性が増加していた。 4、ラットを使用して行った感染実験においては、親株を接種した群では顕著な歯槽骨吸収像が認められた。一方、メジャーフィンブリエを欠損した菌株を接種した群では骨吸収が認められたが、マイナーフィンブリエを欠損した菌株を接種した群においては骨吸収は認められなかった。 この結果から、P.gingivalisの歯周病原性におけるマイナーフィンブリエの重要性が示唆された。
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