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2000 年度 実績報告書

歯科修復材料-唾液界面において形成されるバイオフィルムの二次齲蝕への関与について

研究課題

研究課題/領域番号 11470405
研究機関岡山大学

研究代表者

小西 法文  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60243466)

研究分担者 橋本 武  岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30314701)
高務 朋将  岡山大学, 歯学部, 助手 (20314700)
鳥井 康弘  岡山大学, 歯学部, 助教授 (10188831)
キーワード抗A.viscosus家兎血清 / 共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡 / 蛍光免疫染色 / 染色像 / 付着
研究概要

本年度の研究では、レジンおよびエナメル質表面に付着するActinomyces viscosusを抗A.viscosus家兎血清を用いた蛍光免疫染色にて経時的に観察し検討した。
まず、抗A.viscosus家兎血清と口腔内細菌(標準菌株)との反応性を酵素免疫吸着法(enzyme-linked immuno sorbent assay : ELISA)により検討した。その結果Propionibacterium acnesと反応を認めたため、以下のような吸収操作を行った。すなわち、500mlのブレインハートインフュージョン(BHI)液体培地にて一晩培養したP.acnesを0.9%NaClを含む10mMトリス緩衝液(Tris-saline)で洗浄後、同緩衝液に懸濁し遠心して回収した。この菌体に抗血清0.5mlを加え4℃にて12時間静置後、遠心して上清を回収し吸収抗血清とした。得られた吸収抗血清を用いて、蛍光免疫染色により前述の菌株を染色しA.viscosus以外とは交叉反応しないことを確認した。
In vivoにおける付着実験は以下のように行った。レジンおよびエナメル質試料体をエチレンオキサイドガスにて滅菌後、口腔内に一定時間保持した。前年度はその表面に付着した菌を滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄後回収し、その懸濁液をスライドガラスにのせて観察した。しかしながらこの手法では均一に菌をスライドガラスにのせることができないため、付着した菌を正確に定量することは困難であった。そこで本年度は直接試料体表面上で蛍光免疫染色を行い、共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡にて観察した。その結果、レジン試料体では1視野あたり、4時間後で196μm^2、8時間後で713μm^2、そして24時間後では1520μm^2の染色画像が観察された。一方、エナメル質試料体における1視野あたりの染色画像はそれぞれ62μm^2、315μm^2および963μm^2であり、A.viscosusはエナメル質表面よりもレジン表面に有意に多く付着していた。
今後はStreptococcus mutansおよびStreptococuus sanguisの付着を同様の手法で経時的に観察し、レジンおよびエナメル質表面への付着に違いがあるのかを検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tomomasa TAKATSUKA et al: "Adhesion in vivo Oral Streptococci to Porcelain, Composite Resin Cement and Human Enamel"Dental Material Journal. Vol.19 No.4. 363-372 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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