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2001 年度 実績報告書

歯科修復材料―唾液界面において形成されるバイオフィルムの二次齲蝕への関与について

研究課題

研究課題/領域番号 11470405
研究機関岡山大学

研究代表者

小西 法文  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60243466)

研究分担者 高務 朋将  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20314700)
鳥井 康弘  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10188831)
キーワードActinomyces viscosus / Streptococcus sanguis / Streptococcus mutans / 共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡 / 付着
研究概要

レジンおよびエナメル質表面へのActinomyces viscosusの付着量を共焦点レーザー走査蛍光顕微鏡にて経時的に観察したところ、A.viscosusはエナメル質表面よりもレジン表面に多く付着することが分かった。しかしながら、レジンおよびエナメル質表面への細菌の付着量を計測したところ、有意にレジン表面に細菌が多く付着することが明らかとなった。従って両材料表面におけるA.viscosusの付着量の差は、材料表面に付着した総菌数の違いによる可能性が考えられる。そこでA.Viscosusの付着量の違いが全ての菌の付着量によるものかを調べるために、付着したA.viscosusの全菌に対する割合を計測した。
その結果8時間後のレジン試料体では15.5%エナメル質試料体では8.23%でありA.viscosusの全菌に対する割合はレジン試料体の方が多かった。一方、A.viscosusと同様にearly colonizerの細菌種であるStreptococcus sanguisのレジンおよびエナメル質表面における付着を調べたところ、8時間後のレジン試料体では13.4%、エナメル質試料体では12.2%と双方に差は認められなかった。
さらに、レジン修復周辺のプラークとエナメル質表面におけるプラークの細菌叢の違いを分析するために、寒天平板培地を用いてmutans streptococciの生菌数を比較した。しかしながらこの方法ではプラークの採取量を一定にできないため、前述の方法を用いて付着したStreptococcus mutansの全菌に対する割合を調べたところ、2日後のレジン試料体では0.41%、エナメル質試料体では0.37%と双方に差は認められなかった。
また、二次齲蝕病巣の細菌叢を分析するために、レジン修復およびアマルガム修復の二次齲蝕病巣部を免疫染色法にて観察したところ、双方の病巣部に上記の3菌種を観察することができた。
以上の結果から、同じearly colonizerの細菌種でも被着面の違いにより初期付着状態が異なる可能性があること、late colonizerの細菌種であるS.mutansの初期付着に被着面の違いは影響しないことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高務 朋将 他: "抗菌モノマーMDPB配合試作接着システムの齲蝕象牙質中の嫌気性菌に対する抗菌効果について"日本歯科保存学雑誌. 第44巻 第4号. 684-691 (2001)

  • [文献書誌] Norifumi Konishi et al.: "Confocal laser scanning microscopic analysis of early plaque formed on resin composite and human enamel"Journal of Oral Rehabilitation In press.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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