研究課題/領域番号 |
11470409
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
上田 康夫 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (30241342)
|
研究分担者 |
佐藤 範幸 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00271669)
奥田 耕一 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10204124)
高道 理 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90154905)
會田 英紀 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10301011)
依本 卓見 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60292033)
|
キーワード | ラピッドプロトタイピング / 積層造形 / 光造形 / CAD / CAM / 生体実体模型 / STL / 手術シミュレーション |
研究概要 |
本研究は、産業界で定着しつつある新技術のラピッドプロトタイピングの歯科領域の応用を目指すものである。ここでは、CAD/CAM技術による歯冠補綴物の作製に際して、加工技術のひとつとしてこれを応用するものと、顎変形症などのチームアプローチとして手術計画を立案する際により良い咬合関係の確立を目指して手術シミュレーションを行うための生体実体模型作製に応用するものとの、主に2つの方向において検討を行っている。 具体的には、前者ではポーセレンパウダーの積層造形によるセラミックスクラウンの作製を、後者では3次元CTのデータからの軟組織の抽出と造形を目指している。 本年については、前者において、新たな焼成炉の導入によりポーセレンパウダーとバインダーである紫外線硬化樹脂との混合比率と焼成条件に関する基礎的データの収集を行ってきたが、微妙な比率の違いやポーセレンの種類により加工性に差異が生じ、より細かな条件設定による探索が必要なことが判明した。後者の生体実体模型については、主に咬筋にターゲットを絞って行ってきたが、耳下腺との分離をプログラムで自動に行う部分で困難に直面しているものの、この点を除けば、ほぼ軟組織(咬筋)の自動抽出には成功し、実体模型の造形、手術計画立案のための評価のための硬組織(骨)との一体模型の作製にも成功した。現在、その形状やボリュームの評価方法の検討を進めているところである。また、この過程で、産業界でCAMのデータ形式として普及しているSTL形式をベースとして、本生体実体模型を表現するのに適した新たなデータフォーマットとして、Voxel-Formed STL形式を開発、提案することが出来た。
|