研究課題/領域番号 |
11470435
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古郷 幹彦 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (20205371)
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研究分担者 |
濱口 裕弘 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50248019)
飯田 征二 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40283791)
松矢 篤三 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40028759)
安井 康順 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80311760)
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キーワード | 三叉神経 / リズム / 運動 / 制御 / 脳 / 神経生理 / 脳幹 / カルシウム |
研究概要 |
平成12年度においても引き続き細胞内カルシウム解析装置を用いて三叉神経リズム性活動にかかわる神経回路網を解析した。発光剤としてFluo-3を用いていたが、アーチファクトが強く、カルシウムグリーンに変更した。培養脳幹の解析の有効性をさらに確認するため、咀嚼様運動だけでなく、嚥下運動を培養脳幹で誘発すべく、弧束核周辺を薬剤刺激した。これにより嚥下様運動が起こることが確認でき、口腔機能の解析に培養脳幹が適することに自信を深めた。さて、三叉神経内インターニューロンに今回は焦点を絞り、それを染色することに苦心した。咀嚼様運動の場合左右の三叉神経活動が同期することから、反対側の運動核にカルシウムグリーンを注入し、左右交差するインターニューロンを描出した。従来三叉神経運動核内にインターニューロンは数少ないと考えられていたが、かなりの数存在することが認められた。さらに発光度測定では、三叉神経のリズム性活動が認められる状況でいくつかのインターニューロンもリズム性の活動を示すことが明らかとなった。この中にバターンジェネレータが存在する可能性も考えられた。細胞内カルシウム解析装置を用いて培養条件下で神経活動を解析することは、このような三叉神経の運動核ないでの活動様相の観察にも有用であり、回路を持ったブロックを解析できる点でこの実験系は今後非常に有効となると考えられた。しかしながら、解析速度と言う点では、このような速い動きに対しては装置の改良の必要があると考えられた。
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