研究課題/領域番号 |
11470485
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山本 格 岡山大学, 薬学部, 教授 (20028848)
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研究分担者 |
田井 章博 岡山大学, 薬学部, 助手 (70284081)
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キーワード | 神経・免疫クロストーク / アスコルビン酸 / 安定型アスコルビン酸誘導体 / AA-2G / 親油性安定型アスコルビン酸誘導体 / 6-Acyl-AA-2G |
研究概要 |
抗体産生において神経ペプチドやサイトカインとの相乗作用を示すものはビタミンとしてはアスコルビン酸(AsA)のみであり、AsAが神経-免疫相互対話の機構を円滑かつ効率良く働かせるための増幅因子として作用することが考えられる。AsAは物理化学的に不安定であるためin vitro培養系で活性を評価することが困難であっため、効率良く細胞及び組織に浸透し、AsAとしての作用を発揮するAsA誘導体の開発を行った。10年前に安定型AsA誘導体として開発に成功している2-O-α-D-glucopyranosyl-L-ascorbic acid(AA-2G)のAsA側6位に種々の長さの脂肪酸を選択的に結合させ、新規親油性安定型AsA誘導体(6-Acyl-AA-2G)の開発に成功した。これら一連の誘導体は酸化的条件下において安定であるばかりでなく、脂肪酸の部分の炭素数が増えるに従い親油性が強まり、皮膚組織への浸透性(ヒト皮膚再構築モデル、モルモット皮膚)、腸管からの吸収性(ラット)が優れたものとなった。さらに、6-Acyl-AA-2Gは体内でエステラーゼ及びα-グルコシダーゼにより脂肪酸とグルコースを酵素的に遊離し、AsAとなり、従来から知られているビタミンCの生理・薬理作用(抗壊血病作用)を発揮することが示された。現在、AA-2G及び6-Acyl-AA-2Gを用い、神経細胞・免疫担当細胞における各種サイトカイン・神経ペプチド共存下での相乗作用の有無につき検討し、神経・免疫クロストークにおけるAsAの作用を詳細に検討中である。予備的実験の結果であるが、抗原特異的抗体産生やcAMP誘導性神経突起伸長作用が、AsAやAA-2Gに比べ6-Acyl-AA-2Gが低濃度で顕著に増強することを見いだしている。また、6-Acyl-AA-2Gの酵素的合成も可能であることも予備実験により見いだしている。
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