研究課題/領域番号 |
11470500
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大野 ゆう子 大阪大学, 医学部, 教授 (60183026)
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研究分担者 |
高橋 隆 京都大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40055992)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20127252)
稲邑 清也 大阪大学, 医学部, 教授 (90203207)
門田 守人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00127309)
井上 俊彦 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70028512)
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キーワード | タイムスタディ / タイムスタディデータベース / 業務分類(医療職、看護職) / 最適人員配置 / 業務効率 / バックグラウンドジョブ / 直接業務と間接業務 / 患者重症度 |
研究概要 |
21世紀における病院の存在意義に対応した病院運営分析方法論開発のため、本年度は以下の検討を行った。本年度は、1.患者の医療需要に基づく職種別医療提供実態調査(バックグラウンドジョブの検討)、2.教育施設としての看護学生実習時における学生教育時間・内容実態調査、3.タイムスタディデータのための解析用データベースの構築、4.病棟運営評価のための基礎資料内容検討、を行った。 タイムスタディは当初複数施設、複数病棟で予定していたが、予算とマンパワーの関係で昨年度に引き続きO大学医学部附属病院外科系1病棟とした。WHEN(開始・終了時間)、WHERE、WHO,FOR WHOM(誰のために)、WHATの記録を、観察者が観察対象医療・看護職一人に一人ずつつく他計式、24時間連続観察方式で10日間行った。観察対象医療職はのべ10名、看護職は3交代勤務でのべ47名、看護助手は2交代勤務でのべ44名である。観察者は大阪大学医学系研究科大学院生らのべ116名である。 結果 1.医療職は手術当日の直接業務提供時間が12時間と高く以後急激に減少するが、バックグラウンドジョブも含めた業務提供時間でみると直接業務の約2倍の時間の業務提供を行っていた。看護職は術後当日よりも術後4日目までは直接業務提供時間が多かった。バックグラウンドジョブにかける時間は直接業務の2〜2.5倍であった。看護助手は特に高くならず、一定量の業務提供をしていた。また、病棟全員への業務提供が主であった。2.学生実習時、学生担当患者の受け持ち看護婦は業務時間の10%を指導・教育に割いていた。他の看護婦は1%程度を割いていた。3.タイムスタディ解析用データベースをマイクロソフト社のACCESSを用いて職種別に構築した。誤入力防止機能と集計機能を検討中である。4.タイムスタディの結果から、患者情報としてドレーン数、レスピレータ装着、バイタルサイン測定間隔、褥創などをもとにした提供医療時間推定モデル検討が可能であることが示された。
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