研究課題/領域番号 |
11470500
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大野 ゆう子 大阪大学, 医学部, 教授 (60183026)
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研究分担者 |
高橋 隆 京都大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40055992)
武田 裕 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20127252)
稲邑 清也 大阪大学, 医学部, 教授 (90203207)
門田 守人 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00127309)
井上 俊彦 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70028512)
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キーワード | 病院運営 / タイムスタディ / バックグラウンドジョブ / 運営評価モデル / パス解析 / 大学附属病院 / 付加価値 / 治療法選択 |
研究概要 |
(1)病院業務変革の経緯追跡調査 本年度は4月に新看護部長、新病棟婦長の就任、6月より臓器別病棟編成開始、医師・看護カルテ一本化、7月より病棟消耗品1本渡し制開始、1月より看護勤務態勢変更、と病院・病棟システムに大きな変動があった。予定されていた看護支援システムの導入は遅れて来年度となったが、医師支援システムは昨年1月より稼動し、4月以降も継続運用されている。 タイムスタディは主に病棟再編が落ち着いた8月から9月にかけて1週間実施した。今回は研修3ヶ月目の研修医と1看護チームを追跡し、病棟全体の運営変化の調査を目的とした。 その結果、医師の勤務時間は昨年とほぼ同様16時間程度、看護婦の勤務時間は1勤務時間帯あたり9時間30分程度と昨年よりも延長し多忙さが増した感覚であることがわかった。また、新人看護職と中堅看護職の業務執行上の違いが観測され、その分析方法の解析を検討することとなった。 (2)病棟業務パス解析とデータベース化 消化器系外科特有業務パスの検出を検討した。その結果、バックグラウンドジョブは設定可能であるが、現行の記録方式では業務パスを構成する単位業務設定が困難であり、分類方法、業務データベース自体の構造から検討が必要なことが明らかになった。これは来年度の大きな課題である。 (3)病院運営変革の経緯と運営評価モデルの検討 病院運営変革の歴史的検討と大学附属病院の付加価値論をもとに病院運営評価モデルの構築を検討した。今年度は大学附属病院の特質である教育の価値について主として複数病棟婦長に聞き取り調査を行った。その結果、研修医制度とならび研修看護婦制度の必要性、患者意識の変革による教育施設としての機能低下、研修医短期ローテーションによる看護婦負担増加問題などが指摘された。
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