ヒト胎児大脳に強く発現しているcDNA FragmentsをDifferential Display法により得たので以下の解析が進行中である。 1)平成11年度に報告した胎生期19週に一過性にヒト胎児大脳の発生期樹状突起に発現しているA31クローンについてcDNAの全長をとることを試みた。しかし他の研究室によりSox11であることが報告された。そのDNAシーケンスに基づいてそのコーディング領域を含むcDNAをクローニングした。また対照として神経細胞に発現しているSox4も同様にクローニングした。現在神経細胞NT2などに発現させて、どのような機能があるか追及中である。 2)ESTを含め8個の未知の遺伝子を同定しており、そのうち3個についてヒト胎児大脳cDNAライブラリーからクローニングでき、胎児脳mRNAにこの新規mRNAが発現していることをRT-PCRにて確認した。しかしながらcDNAの全長を得られたのはそのうちの1個と考えられる。現在DNAシーケンスを行うとともに5'RACEを用いてcDNAの全長をとることを試みている。
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