研究課題/領域番号 |
11470512
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 敏夫 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00107103)
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研究分担者 |
橋本 均 大阪大学, 薬学研究科, 講師 (30240849)
馬場 明道 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (70107100)
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キーワード | アストロサイト / 神経細胞 / アポトーシス / 過酸化水素 / NF-κB / conditioned medium / β-アミロイド蛋白 / MAPキナーゼ |
研究概要 |
アストロサイト、ミクログリア、神経細胞の細胞死発現の細胞特異的分子メカニズムを解明する目的で、これらの細胞死と細胞間相互作用について検討し以下の成績を得た。 (1)Ca^<2+>パラドックスによるアストロサイトのアポトーシスシグナルカスケードの解析:本研究では、アストロサイトのCa^<2+>パラドックス障害がアポトーシスを伴うこと、脳虚血傷害に対して有効性を示す種々の薬物が本系において保護作用を示すことを明らかにし、そのメカニズムについて薬理学的検討を行なった。脳機能改善薬T-588はextracellular signal-regulated kinase(ERK)を活性化することで保護作用を示した。またイデベノンはnerve growth factorの産生を引き起こし、ERK及びphosphoinositde-3-kinase(PI-3-K)を活性化することで保護作用を発現した。すなわち、ERKおよびPI-3-K系がアストロサイトの生存シグナルとして重要であることが示された。 (2)神経細胞死に対するアストロサイトの保護的役割:β-アミロイド蛋白(Aβ)により培養神経細胞がアポトーシスを引き起こすことを確認した。本細胞障はアストロサイト培養液(astrocyte-conditioned medium,ACM)により保護された。この保護作用はERKキナーゼ阻害薬により拮抗された。これらの成績は、アストロサイト由来因子がERKシグナル系を介して神経細胞のAβ毒性に対して保護的に作用することを示している。 (3)シグナルカスケードの可視化:本プロジェクトについては、昨年同様に基礎的検討の段階である。
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