研究課題/領域番号 |
11470520
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 泰子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30107669)
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研究分担者 |
遠藤 美代子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (10292723)
佐々木 美奈子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (00302670)
奥野 茂代 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (90295543)
井上 都之 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00281254)
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キーワード | 老人ホーム / MRSA / 看護職 / 感染防止対策 / QOL |
研究概要 |
我々は、過去4年間にわたり、長野県南部に位置するA老人ホームにおいて、看護職によるMRSA感染防止対策を行なってきた。看護職が行なうMRSA対策は、病院において医師や検査技師が主体となって行なってきたMRSA対策とは異なった、看護職しかできない看護独自の視点を持った方法を用いる必要があると考えられる。それは、MRSA対策といえども、老人の安全と安楽を追及した方法となる。我々は、老人ホーム入居者のQOLを最も重視してMRSA対策を行なってきた。その結果明らかになったことは、身体のどこかにMRSAを常時持っている保菌者が何人かいること、健康状態がいいときにはMRSAは検出されないが、状態が悪い時には大量に検出されること、浴室の脱衣所を中心にMRSA汚染がおこること、夏場に比し冬場のMRSA検出率が高いことなどがあきらかになった。 これらの過去4年間の検討結果をもとにして、今年度はこれらをまとめるとともに、老人ホームにおいて看護職が独自に行なうMRSA感染対策の方法論を考察し、そのマニュアルの試作を行なった。 また、本年度新たに長野県に開園されたB老人ホームにおいて、従来おこなってきた測定方法に加えて、空気中浮遊微生物の測定も行ない、新しい老人ホームの状況を把握する予定で、現在準備中である。本老人ホームは、老人の居室は全室個室であるので、3人〜4人部屋が大半を占めるA老人ホームとは異なった側面からの検討ができるものと考えられる。
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