研究分担者 |
国安 勝司 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (10299258)
高橋 利幸 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (40289210)
井上 桂子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (30279004)
田中 美穂 川崎医療短期大学, 第一看護科, 講師 (10259591)
新見 明子 川崎医療短期大学, 第一看護科, 助教授 (50171153)
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研究概要 |
本研究の目的(1)慢性痛患者の生体にはどのような影響が出現するかの検討,(2)慢性痛を増強する因子にはどのようなものがあるかの検討,(3)広範な痛みの評価に汎用でき,痛みの診断を助ける標準化された疼痛尺度の作成を試みることである。具体的には,慢性痛が生体に及ぼす影響の追求(研究(1)),慢性痛増強因子の探求(研究(2)),疼痛評価尺度の開発(研究(3))の三つの研究を遂行する。 11年度においては,まず研究(2)においては,Pain Diaryの冊子を作成し,頭痛や腰痛など種々の慢性痛患者に,半年から1年にわたって痛みとそれに関連する事柄(痛み強度の経時的変化,気温・湿度・気圧,鎮痛薬を始めとする対処法など)の記録を依頼している。対照として,月経痛のある女性のDiary記録も依頼した。研究(3)においては,慢性痛及び急性痛のある対象に面接(痛みに関する問診),McGill Pain Questionnaire(Melzack,1975)と痛みの行動評価尺度(Philips,et al,1996)による痛みの評価,心理テスト(STAI,YG,MMPI)の実施を遂行している。なお,研究(1)における,慢性痛患者の疼痛時の生体反応の観察と血中のストレス物質の測定は,現在データ収集を遂行中である。 更に今年度は,癌性疼痛患者の痛みとその緩和ケアに関する事例研究と,慢性痛患者への応用を意図して芳香刺激の実験的疼痛に及ぼす影響を明らかにした実験研究も遂行した(発表論文参照)。
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