研究課題/領域番号 |
11470528
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
定方 美恵子 新潟大学, 医学部, 助手 (00179532)
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研究分担者 |
佐山 光子 新潟大学, 医学部, 教授 (50149184)
湊 孝子 新潟大学, 医学部, 講師 (60272853)
佐藤 悦 新潟大学, 医学部, 助手 (20169410)
定方 昭夫 長岡短期大学, 教授 (80118108)
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キーワード | 冷え性 / 女性 / 客観的評価 / 皮膚表面温 / 皮膚血流量 / 経絡臓器機能測定 / 気の流れ |
研究概要 |
1.文献的検討;冷え性の客観的評価に関する研究文献(過去10年)をリストした。皮膚表面温から評価を試みた文献は19件であった。更に皮膚血流量を指標に用いた研究は、1996年頃から散見されるが、冷え性の評価に用いた研究は1997・1998年に各1件のみであり、経絡臓器機能(気の流れ)を評価に用いた研究は認めなかった。冷え性に関わる研究は多くが自覚症状により評価する調査研究の手法をとっていた。 2.本実験にむけた自覚症状調査用紙作成、および予備実験 (1)自覚症状調査用紙;生理学的、東洋医学的視点から、冷え性および全身症状を見るための調査用紙と基礎情報調査紙を上記文献リストをもとに作成し、この試案を下記実験時に使用した。(2)予備実験;(1)対象は20歳代の健康な女性とし、募集に対して協力の申し出があり、実験・調査の説明に承諾の得られた冷え性の自覚者・非自覚者各2名、合計4名を被験者とした。(2)実験方法は恒温室内環境、被験者の実験条件を確保しながら、「皮膚表面温」「皮膚血流量」「経絡臓器機能」を機器を用いて測定し、ソフトを用いて分析した。(3)結果;皮膚表面温は躯幹中央部(臍窩)と末梢部(足指)を比較すると、冷え性自覚者に6-9℃の較差を認めた。皮膚血流量は自覚者の末梢、特に足指で少ない傾向を示した。経絡臓器機能測定については自覚者の膀胱・腎経に気の流れの停滞を認めた。 3.平成12年度の研究方針;予備実験においては、皮膚表面温は自覚症状を客観化する指標となりうることが示唆された。皮膚血流量、経絡機能測定については自覚者・非自覚者の較差を一部認めた結果をふまえ、更に予備実験で認めた発汗等との関係性の分析を加えて本実験を実施する。自覚症状調査用紙については尺度の信頼性確保のために、本実験と別個に多人数を対象に調査を実施する。
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