研究課題/領域番号 |
11470531
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
遠藤 恵美子 北里大学, 看護学部, 教授 (50185154)
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研究分担者 |
嶺岸 秀子 北里大学, 看護学部, 講師 (20258883)
諸田 直実 北里大学, 看護学部, 講師 (20210205)
稲吉 光子 北里大学, 看護学部, 助教授 (60203212)
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キーワード | がん患者・家族 / 看護独自の介入 / アクション・リサーチ / モデル / リサーチ・ユーティリゼーション |
研究概要 |
本年度は、本研究全体の目的の中の、2、研究結果を実践に導入する段階において、必要な組織作りと効果的なプロセスの検討、ならびに3、研究結果導入後の看護実践評価の方法であった。以下に、本年度の研究実績の概要を述べる。 (1)平成12年度のパイロット・スタディの結果を踏まえて、既存の研究結果を活用して作成した看護介入を3つの看護職チーム、すなわち3病棟に導入することを試みた。その結果、必要な組織づくりには、婦長と指導者格のナースがコアをつくり、情報を開示し、病棟全体のナースを巻き込む努力が必須であることがわかった。また、効果的なプロセスについては、既に知られているアクション・リサーチの方法に修正を加え、全体性の世界観を哲学的バックボーンとして、看護実践者と看護教育研究者が相互依存的関係を築き、看護実践、内省、評価の過程を螺旋系にくり返して行うアクション・リサーチのモデルを創り上げることができた。ごれを、ミューチュアルコラボレイチブ・アクチョンリサーチのモデルと呼ぶことにした。 (2)研究結果導入後の看護実践評価については、看護介入によって患者・家族に現れる変化について評価するというような、一般に考えられている方法ではなく、アクション・リサーチを通してその看護介入を行うナース達の自己革新に注目することがまず重要であることがわかった。ナースの意識が変化すれば、かならず看護実践にも変化が現れ、それが病棟全体のナスに波及し、患者・家族のQOLの向上に繋がるのである。 (3)第16回日本がん看護学会において、協力者であるナースらとの連名で2つの研究を発表した。また、第21回日本看護科学会では、本研究結果であるミューチュアルコラボレイチブ・アクチョンリサーチのモデルについての交流集会を開き、多くの参加者を得た。研究成果は、2種の看護専門雑誌に特集として掲載された。
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