研究課題/領域番号 |
11480016
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松原 宏 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (50181748)
|
研究分担者 |
富樫 幸一 岐阜大学, 地域科学部, 助教授 (80197855)
加藤 和暢 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (40175279)
磯部 啓三 成蹊大学, 経済学部, 教授 (90159814)
山本 健兒 法政大学, 経済学部, 教授 (50136355)
宮町 良広 大分大学, 経済学部, 助教授 (50219804)
|
キーワード | 地域構造 / 先進国 / 経済地理学 / 地域開発 / 地域政策 / 産業立地 / 地域経済 / 国土計画 |
研究概要 |
今年度の研究実績は、主として以下の3点にまとめられる。 1 先進資本主義諸国における地域構造関連文献・資料データベースの作成 日本、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、カナダの7カ国に関する文献・資料情報の収集を行い、各国の地域構造に関連した和洋文献目録の作成および地域構造関連統計のデータベースを作成した。 2 先進資本主義諸国における地域構造国際比較に関する研究枠組み・視点・方法の明確化 地域構造関連文献の研究が進められるとともに、全体会議での討論を通じて、主に以下の点が確認された。 (1)グローバル化が進んできているが、依然として各国国民経済が分析対象として有効であること。ただし、EUの統合やNAFTA結成といった地域統合の影響にも、十分配慮する必要があること。 (2)地域間格差や過疎・過密、衰退地域問題といった従来の問題意識に加えて、グローバル・ローカルの関係、地域産業集積の国際競争力、ライフスタイルや環境問題など、新たな問題視点が求められてきていること。 3 先進資本主義諸国における地域構造の歴史的変遷過程に関する考察 文献研究や長期統計データ、地図類の分析が進められるとともに、討論を通じて、主に以下の点が確認された (1)近年、経済史の研究において、地域的視点や国際的な視点が重視されるなど、従来の研究枠組みの再検討が進んでおり、地域構造の歴史的変遷過程を分析する際にも、新たな歴史的視点の導入が必要であること。 (2)イギリス、フランス、ドイツ、日本では、近代化以前の基礎的地域構造・都市システムが重要な役割を果たしてきたのに対し、アメリカ、カナダでは対外的な関係と広大な国土の統合過程が重要となってきたこと。
|