研究分担者 |
野間 晴雄 奈良女子大学, 文学部, 教授 (00131607)
出田 和久 奈良女子大学, 文学部, 教授 (40128335)
戸祭 由美夫 奈良女子大学, 文学部, 教授 (60032322)
高田 将志 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60273827)
小方 登 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (30160740)
|
研究概要 |
1).相馬は,高解像度であるCORONA衛星写真の判読などにより,中国トルファン盆地で,水利に恵まれない幅広い段丘面に立地しているトルファンが15世紀に盆地主邑となったことは,その頃同盆地へカレーズ灌漑システムが導入されたことに関連することなどを明らかにした.それらの成果は,2000年5月の日本沙漠学会,同年11月の日本リモートセンシング学会(招待講演),2001年2月のシルクロード学研究会(主催:シルクロード学研究センターなど)にて発表した.さらに,1964年8月および1966年8月に撮影されたCORONA衛星写真の重ね合わせにより,トルファン盆地では,65年夏ないし66年の夏に大規模な洪水により,流路が大きく変化したことを抽出した. 2).戸祭は,昨年収集した多様な資料を基にして,五稜郭とそれを取り囲む方形土塁の形状変遷について現地調査を実施するとともに,西ヨーロッパから南ヨーロッパにかけての囲郭都市に関する地図資料などの収集を行った. 3).出田と小方は,中央アジアサマルカンド付近の城砦遺跡やその周辺に分布する集落遺跡について,CORONA衛星写真の判読などを基に検討した.その結果,CORONA衛星写真で遺跡と判読されたところは,いずれも実際に遺跡であったことなどを明らかにした. 4).高田は,東部ヒマラヤーチベット南東地域のSPOT衛星画像(1988年撮影)とCORONA衛星写真(1968年撮影)の比較を行い,1960年以降における氷河の縮小とこれに関連が深い氷河湖の状況変化の一端を抽出した. 5).CORONA衛星写真は特殊なカメラで撮影されているため,地形図などとの重ね合わせではひずみが出やすい.それを是正するためのパソコンソフトを購入した. その他,各研究分担者が担当地域の環境変化について,衛星写真などを利用して検討している.
|