研究課題
基盤研究(B)
1999年8月に、綿密な検討の末に固めた具体的研究計画に従って作業を進め、1999年度中に次のような成果をあげた。(1)試行的な授業案として、「平瀬作五郎によるイチョウの精子の発見」を「プラスチックの発明」を題材にしたものを作成した。さらに、これらについて相互の意見交換を行ない、来年度に授業案の作成を本格的に進めるにあたっての留意点などを整理した。(2)生物学におけるエポニミーの実例を網羅的に収集し、データベース化した。その上で、それらの理科教育への効果的な利用法に関して検討を開始した。(3)科学者の古典的な研究論文で日本語で読めるもの、科学者・技術者の伝記、科学者・技術者をめぐるエピソードなどについての収集・整理を開始し、整理がつき検討を終えたものから順次ホームページ上で公開しはじめた(http://hps2.sci.hokudai.ac.jp/〜kaken/)。また、ホームページ上では、関係者からの意見を汲みとれるように配慮し、実際にも有益な意見をいくつかもらっている。これらの意見は、来年度以降の研究に反映させていく。(4)Science as Culture (Italy)および2nd History,Philosophy and NSW Science Teaching Conference(Australia)に代表者が出席し、欧米の動向を調査するとともに、前者では、当研究の成果の一端を報告してきた。