研究課題
基盤研究(B)
1 総合的な学習の時間の基本的な性格について検討した結果、学習対象、学習活動、ねらいとされる資質や能力の3点について、次の結論を得た。総合的な学習の時間の基本的性格は以下の3点にある。(1)学習対象は、横断的・総合的課題、児童生徒の生き方に関する課題におかれること。(2)学習活動の特性は、「課題性」「主体性」「活動性」「探究性」「表出性」の5点にある。(3)ねらいとされる資質や能力として、自己学習能力や問題解決能力、協力性・社会性、自己有能感の育成が挙げられる。2 総合的な学習に関する以下の実践資料を収集し、調査結果を整理するとともに、総合的な学習のカリキュラムを類型化した。(1)小学校10校、中学校10校の実践事例を収集し、『総合的な学習の実践に関する調査』にまとめるとともに、カリキュラムの特性について分析した。(2)その結果、総合的な学習の時間のカリキュラムは、特定の教科発展型、複数の教科横断型、独立型に区分することができることが分かった。(3)また、学習活動の特性から、問題解決型、参加・体験型、制作・創造・表現型に区分することができることが明らかになった。次年度は新課程の移行措置期間に入ることから、全国の実践動向について調査する予定である。