研究課題
基盤研究(B)
この研究は、高等学校の入試問題の改善のための資料を作成し各方面に提供することにより、中学校における教科指導の改善に役立つことを目的としている。そのために、この研究では、公立高等学校入試問題を分析し、高等学校入試問題の在り方について提言をおこなう。それらにより、高等学校の入試問題の改善、そして中学校における教科教育の改善に役立つことをめざしている。この研究においては、分析対象を平成11年度の公立高等学校入試問題の国語・社会・数学・理科・外国語の5教科に絞った。その上で、これまでの研究と平成11年度の研究により得られた分析の視点から、それらの入試問題を分析中である。その際、「知識・理解」、「関心・意欲・態度」、「思考・判断」、「技能・表現」の4つを分析の視点として、各教科ごとに分析を行うことにした。現在までの研究で、公立高等学校入試問題には、学習指導要領の考え方に沿ったいわゆる「良問」が多く見られることが明らかになっている。一方で、単に細かな知識を問うだけであると考えられるなどいわゆる「改善すべき問題」も見られることも明らかになった。平成12年度も研究を続け、その結果を平成12年夏までにこれからの高等学校入試問題の在り方について提言を報告書にまとめる。その報告書を各方面に配布することにより、本研究は平成13年度以降の国立・公立・私立の高等学校入試問題作成の改善に役立つことができると考えられる。