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1999 年度 実績報告書

分散トランザクションの大幅な性能向上を目的とした投機的実行機構の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 11480064
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

喜連川 優  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40161509)

研究分担者 根本 利弘  東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20272510)
キーワードトランザクション処理 / 投機的実行 / 分散データベース処理
研究概要

本研究では「投機実行機構(スペキュレーション)」を導入することにより分散トランザクションの実行性能(スループット、レスポンスタイム)を大幅に改善することを目的とする。
本年度は、投機実行機構を導入したプロトコルの設計および投機的実行の実装方式の検討のため、シミュレーションによる性能検証を行った。通常の2相コミットプロトコルでは、コーディネータ参加全ノードに対して、プリペアメッセージを送信し、その後、全ノードからの返答を基にグローバルなコミットあるいはアボートを決定する。参加ノードの増加により、又、通信レイテンシーの増加に伴いこのオーバヘッドは極めて大きくなることから、投機実行モードを導入した。通常のロッキングプロトコルでは、共有ロック、専用ロックによりread/writeの制御を行うが、投機ロックプロトコルでは、これに加えて投機ロックなる新たなモードを導入し、ロックマトリックスを整理すると共に、シリアライザビリティの正当性の検証を行なった。
続いて、無限資源環境下に於ける投機的分散トランザクションプロトコルのシミュレーションによる評価を行った。CPUならびにメモリ使用量は、ロック競合が生ずる割合が増加するにつれて、大きく増大する。各トランザクションのアクセスするリモートデータアイテム数、アクセス分布、トランザクション実行時間、トランザクション発生率、ネットワーク遅延、ノード数などを変化させて、シミュレーションを行なった。この際、問題を簡単にすべく、CPUならびにメモリ資源および投機実行数は無限に与えられるものと仮定した実験を行ない、性能向上率の上限を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] P.Krishna Reddy,Masaru Kitsuregawa: "Speculative lock management to increase concurrency in mobile environments"Proceedings of The First International Conference on Mobile Data Access(MDA'9). Vol.1784. 82-96 (1999)

  • [文献書誌] P.Krishna Reddy,Masaru Kitsuregawa: "Scalable protocols for the Internet to reduce service time and server load"Proceedings of 1999 International Computer Sience Conference(Theme:Internet Applications). Vol.1749. 346-353 (1999)

  • [文献書誌] P.Krishna Reddy,Masaru Kitsuregawa: "Speculation to increase the concurrency of nested transactions"Proceedings of The International Conference on Information Technology(CIT'99). 53-60 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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