研究分担者 |
瀬田 和久 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (50304051)
來村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20252710)
池田 満 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (80212786)
鷲尾 隆 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (00192815)
元田 浩 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00283804)
|
研究概要 |
従来からよく知られている is-a リンクや part-of リンクによるオントロジー構築過程には未解決な問題が多くあった.たとえば,<女郎花is-a秋の七草>か<女郎花part-of秋の七草>のいずれが適切であるかの判定は容易ではない.また,part-of関係は部分を全体から取り去ったときの結果が全て異なっているにもかかわらず一種類しかない.また,part-of関係の推移律は期待に反して成立しない場合がある.まずこのような基礎的問題を洗い上げ,それらを解決するための理論を構築した. 次に,物質のidentityの生成,消滅の理論などのidentityの維持,管理に関する統一理論について検討を行った.また,「太郎は学生である」と「太郎は人間である」という陳述に現れる「学生」と「人間」は一見類似しているが教師,夫,妻いずれもロール概念であり本質的に異なっていることを明らかにし,ロール概念と本質概念(人間,鉄など)とを明確に分離し,それらの取り扱いに関する理論を構築した. さらに,結婚している太郎と花子を,夫ロールを持つ太郎と妻ロールを持つ花子の二人の男女が構成する「夫婦」概念と見るか,夫婦関係で関連づけられた男女と見るかの選択は微妙である.そして,その両者の関係も不明確である.関係とは数学では関係にある要素の組の「集合」として定義される.しかし,概念と同様に関係のインスタンスは明確に定義されていない.そこで,関係概念の扱いを明確にした理論を構築した.最後に,以上の基礎理論をまとめて構築支援統合理論を構築するために必要な,クラス/ロール概念認定,概念/関係識別等のオントロジー構築上の本質的なガイドラインの検討を行った
|