研究課題/領域番号 |
11480115
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
山田 弘司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735)
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研究分担者 |
宮澤 順一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (50300728)
坂本 隆一 核融合科学研究所, 助手 (10290917)
中島 徳嘉 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (30172315)
田中 謙治 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (50260047)
渡邊 清政 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (00249963)
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キーワード | ペレット入射 / コンパクトトーラス / 高βプラズマ / 溶発 / ドリフト / 核融合プラズマ / プラズマ密度 |
研究概要 |
平成12年度の主たる実績は以下の2つである。(1)核融合科学研究所において稼動中の大型ヘリカル装置により発生した高温プラズマをターゲットとして、違った位置からのペレット入射実験を遂行し、平成11年度に整備した測定器を用いて計測したこと。(2)平成11年度に設計を行ったコンパクトトーラス入射実験装置において射出実験を開始できたこと。これらの2つの主たる実験研究の平成11年度から平成12年度初頭までの成果は別掲の2本の学術論文に発表されている。今年度の進展として、(1)においては、大型ヘリカル装置の磁場構造を利用し、トーラス大半径の特性長を持つ大域的および小半径の特性長を持つ局所的という非一様性を考え、大域的かつ局所的に磁場勾配を遡る方向、大域的には磁場勾配を下がるが局所的には遡る方向、大域的かつ局所的に下がる方向の3種位置からペレット入射を行った。さらにペレット入射速度も変化させ、侵入長の変化と合わせて、散逸即ち密度の再分配がどのように違うかを調べた。詳細は現在解析中であるが、磁場勾配を下がる方向にプラズマ隗が高速度で移動していることが示唆されるが、反対方向への移動も有意に同時に存在している場合がある。(2)においては、同軸ガン方式の1段の放電でスフェロマック磁場配位が形成できることを実証した。ガス注入量、充電電圧、バイアス磁場強度を制御することにより、生成プラズモイドの速度および密度を制御することが可能であることを示した。これら、高温プラズマ中での固体ペレットの溶発、コンパクトトーラスの磁場中での散逸は核融合炉心プラズマにおける高効率燃料供給という同じミッションをかかげた開発研究であると同時に非一様磁場中での高密度・高ベータプラズマ隗の散逸という共通の物理を持った学術研究でもある。今後もこの2つを比較検討しながら、研究を発展させていきたいと考えている。
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