研究概要 |
本研究では、アフリカ大陸において、環境探査衛星データ及び現場調査データのGISを用いた解析を行った。これにまた出版されているアフリカの各種の地図や紙資料等をスキャンアーでデジタイズし、アフリカの環境・気候変動の研究や、自然資源の保全・管理や開発計画の意思決定をサポートするデータベースの作成ができた。その解析結果が国内外の各種の学会で発表された。以下、その結果の主な点のまとめ。 (1)アフリカの植星図の作成:NOAA/AVHRRからのNDVIと熱バンドデータを用いて、GISによる主成分分析を行い、9カテゴリーに分類したらスター型の植星図。その解析結果、熱帯の原生林が極めて減少していることを量的に明らかにした。 (2)コンゴ民主共和国における人口と土地利用変化:1970-1998の人口データを用いて、南緯4度から10度の東西地域における早い都市化による激しい人口増加とこの地域に観測された森林破壊との強い関係を明らかにした。 (3)アフリカの気候図の作成:現場調査データ及び衛生データのGIS解析によって、アフリカの雨量、気温、蒸発散量等各種のラスター型の気候図ができ、これからのアフリカの気候変動の総合的な研究に役立つであろう。 (4)アフリカの野生動物の生息敵地の算定とモデリング:南ア・クルーガー国立公園の気候・地形・環境データをGIS解析によって、公園内野生動物の、特に草食種、の生息の適性度を算定し、管理計画のモデリングを行った。 (5)世界の植生図の作成と熱帯雨林資源の評価:NOAA/AVHRRデータの解析によって、世界各地の植生を分類し,特に熱帯雨林地域の森林面積やその変化を査定した。
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