研究課題/領域番号 |
11480154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
石橋 良信 東北学院大学, 工学部, 教授 (10111246)
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研究分担者 |
国包 章一 厚生省国立公衆衛生院, 水道工学部, 部長 (90083740)
大村 達夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111248)
大垣 眞一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20005549)
木村 憲司 前澤工業株式会社, エンジニアリング事業部, 部長
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キーワード | サイクロスポーラ / 輸入感染症 / 原虫 / 消毒耐性 / 上水道 / 磁気ビーズ回収法 |
研究概要 |
原虫Cycrosporaに関して、文献等による既存の知見および情報の収集を試み、輸入感染症、また水道での経口感染防止としての必要性の意を新たにした。一方、感染事例の多いネパールにおいてCycrospora試料を採取とその精製を行い、さらに保菌状況についてまとめた。 実験的には、同じ原虫であり、すでに定期的調査もなされているCycrosporidiumにより原虫取り扱い手法を確認、習得した。 Cycrosporaの増殖、回収、検出法を確立するため、Cycrosporidiumを対象に原虫増殖媒体としての癌細胞増殖条件の把握、癌細胞中での原虫(Cryptosporidium)増殖確認実験、癌細胞からのオーシスト回収の試みを検討した。その結果、癌細胞は原虫増殖媒体として増殖できる可能性が示唆され、実験室において供しサンプルを多量にえることができると考えられた。回収については、癌細胞およびオーシスト分散化のために独自に開発したトリプシン処理は有効であり、その後の磁気ビーズ法による回収に結びつけられることが判明した。 オーシスト検出法では、オーシストの発する蛍光の直接観察、分光光度計による計測、血球計測板を用いた直接目視計測等について検討した。蛍光は時間とともに弱くなる傾向はみられたが、いずれの方法でも効果的に計測できると考えられた。この際、購入した顕微鏡は有用であった。 分担者もそれぞれに消毒、リスク評価、PCRによる検出など応用面を想定した準備を進めた。
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