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1999 年度 実績報告書

強力な鎮痛作用を有する非依存性新規中枢作用天然薬物の開発と応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 11480164
研究種目

基盤研究(B)

研究機関熊本大学

研究代表者

野原 稔弘  熊本大学, 薬学部, 教授 (30037600)

研究分担者 池田 剛  熊本大学, 薬学部, 助手 (80295138)
金城 順英  熊本大学, 薬学部, 助手 (00161612)
桜田 忍  東北薬科大学, 薬学部, 教授 (30075816)
キーワード角蒿 / インカビラティン / 鎮痛作用 / モノテルペンアルカロイド / ホルマリンテスト
研究概要

Incarvillateineの鎮痛作用機構解明の為に、新たに角蒿を抽出、分離し、薬理試験サンプル用としてIncarvilateineを単離、精製した。本サンプルを用いて、各種オピオイド受容体の選択的拮抗薬を前処理したホルマリン試験を行った結果、Incarvillateineによる鎮痛作用は、μおよびκ受容体を介して発揮されることが明らかとなった。さらに、本化合物は、モルヒネとは異なり、μ受容体欠損マウスにおいても強い鎮痛作用を示し、更にはアデノシン受容体拮抗薬テオフイリンによってその鎮痛作用が減弱されたことから、本化合物はκ受容体或いはオピオイド受容体以外(アデノシン受容体)を介することが明かとなった。また、薬物の精神依存性を調べる試験(Conditional Place Preference Test)を行った結果、本化合物は、逆に嫌悪感を示す傾向が現れており、精神依存性は無いものと考えられる。以上の結果は、Incarvillateineの鎮痛作用機序がモルヒネと比較してかなり異なることを示すものである。さらに、構造活性相関を明らかにするため、角蒿より得られたIncarvillateine関連化合物、Incarvine A,Incarvilline,またIncarvillateineの単量体に相当するIncarvine Dを合成し、これらの化合物について鎮痛活性を行った結果、活性発現にはシクロブタン環が必須部分構造であることが明かとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M. Nakamura,et al.: "Two Monoterpene Alkaloidel Derivatives trom Incarvillea sinensis"Phytochemistry. 51. 595-597 (1999)

  • [文献書誌] M. Nakamura,et al.: "Antinociceptive Substances from I nearvillea delarayi"Phytochemistry. 53. 253-256 (2000)

  • [文献書誌] M. Nakamura,et al.: "Strong Artinociceptiue effect of I nearvillateine, a novel monoterpene alkaloid from Incarvillea sinensis"J. Nat. Prod.. 62(9). 1293-1294 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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