研究課題/領域番号 |
11480171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉田 充輝 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (20005648)
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研究分担者 |
青柳 憲和 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (70343572)
内山 秀文 東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (40307707)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | HMGタンパク質 / クロマチン / タンパク質構造 / DNA-タンパク質相互作用 / DNAベンディング / 転写調節 / DNA修復 / DNA組換え |
研究概要 |
DNA結合性核タンパク質HMG1およびHMG2(以下HMG1/2と略)は、転写調節、複製、組換え、修復、DNAインテグレーションなど、高等真核生物の基本的細胞内反応において多様な機能を有する。本研究は、HMG1/2の諸機能の詳細と反応機構を解明することを目的とした。同時に両タンパク質のもつ諸機能相互を全体的に調節する機構、HMG2の立体構造、HMG2の結合に伴うDNAの構造変動の解析という基盤的研究も指向した。主な結果は次の通りである。 (1)HMG1による転写促進は、HMG1の酸性カルボキシル末端が、クロマチン中のヌクレオソーム同士を強固に結び付けているヒストンのアミノ末端領域と相互作用し、ヌクレオソーム間の結合が緩められることにより起ることを解明した。 (2)HMG1/2による組換え、修復の反応促進は、DNA依存性プロテインキナーゼの補助因子Kuタンパク質にとって代り結合し、リン酸化反応を促進すること、およびDNA末端間の結合性を高めてDNAリガーゼIV反応を促進するという、2段階で行われるという機構を解明した。 (3)HMGによる転写、組換え、修復、DNAインテグレーションの促進反応のいずれもが、HMGによるDNA構造変形およびクロマチンの構造弛緩が、共通の基盤となっていることを解明した。 (4)HMG2タンパク質の2つのDNA結合ドメインであるHMGボックスと、それらのDNA結合構造を解明し、さらにHMG2の結合に伴い高度に変形したDNA構造が生成されることを明らかにした。
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