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2002 年度 実績報告書

枯草菌細胞周期を制御する因子の細胞内動態と因子間相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11480212
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

小笠原 直毅  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10110553)

研究分担者 小林 和夫  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (70324978)
笠原 康裕  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (20273849)
守家 成紀  奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40191051)
キーワード枯草菌 / 染色体複製 / 染色体分配 / 染色体構造 / Spo0J蛋白質 / Smc蛋白質
研究概要

本研究の目的は、枯草菌の細胞周期を構成する染色体複製、染色体分配や細胞分裂に関与する因子の細胞内動態を細胞生物学的手法により調べ、細胞周期進行に伴うその時間的、空間的変化を解析すると共にこれらの因子間の相互作用も解析し、細菌における細胞周期制御の全体像を明らかにすることである。
前年度までに、染色体の複製開始点と複製開始蛋白質、さらに複製装置(レプリゾーム)構成蛋白質の相互作用と細胞周期進行に伴うその細胞内局在の解析を進めてきた。本年度は、多くのプラスミド及び染色体の分配に関与していると考えられているParABファミリーに属する枯草菌Spo0J蛋白質の複製開始点の局在と複製開始反応への関与を解析した。その結果、spo0J破壊株においては、開始点の分離に異常が生じ、また、過剰な複製開始が起こっていることが観察された。Spo0Jは複製開始点領域に特異的に結合することが明らかになっているが、その結果、なんらかの特異的な染色体高次構造が形成され、それが複製開始点の移動及び複製開始の制御に働いていると考えられる。
また、よりグローバルな染色体の高次構造形成に関与していると考えられるSmc蛋白質と複合体を形成し、Smcの働きに必須である新規蛋白質、ScpA及びB、を同定した。本年度は、それらの細胞内動態についての解析も行った。その結果、Smcは染色体全体に結合しているが、レプリゾーム近傍に結合している割合が高く、また、そうしたSmcの染色体への結合はSpcABに依存することが示された。染色体DNAの複製直後にSmc複合体により染色体の高次構造が形成されると考えられる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Soppa, J.: "Discovery of two novel families of proteins that are proposed to interact with prokaryotic SMC proteins, and characterization of the Bacillus subtilis family members ScpA and ScpB"Mol Microbiol. 45・1. 59-71 (2002)

  • [文献書誌] Kadoya, R.: "Two separate DNA sequences within oriC participate in accurate chromosome segregation in Bacillus subtilis"Mol Microbiol. 45・1. 73-87 (2002)

  • [文献書誌] Lee, P.S.: "Effects of the Chromosome Partitioning Protein Spo0J (ParB) on oriC Positioning and Replication Initiation in Bacillus subtilis"J Bacteriol. 185・4. 1326-1337 (2002)

  • [文献書誌] Lindow, J.C.: "Subcellular localization of the Bacillus subtilis structural maintenance of chromosomes (SMC) protein"Mol Microbiol. 46・4. 997-1009 (2002)

  • [文献書誌] Morimoto, T.: "Six GTP-binding proteins of the Era/Obg family are essential for cell growth in Bacillus subtilis"Microbiology. 148・11. 3539-3552 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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