研究課題/領域番号 |
11480262
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
大場 謙吉 関西大学, 工学部, 教授 (30029186)
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研究分担者 |
宮田 隆志 関西大学, 工学部, 助教授 (50239414)
板東 潔 関西大学, 工学部, 教授 (70156545)
浦上 忠 関西大学, 工学部, 教授 (80067701)
桜井 篤 関西大学, 工学部, 助手 (50162334)
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キーワード | 模擬赤血球 / 高分子ゲル粒子 / 柔軟弾塑性粒子 / 模擬血液 / ずり応力-ずり速度図 / カッソン流体 / 高分子ゲル粒子分散液 / 見かけ粘度 |
研究概要 |
ヒトの赤血球とほぼ同じ大きさを持ち、かつ類似した力学的、レオロジー的特性を持つ「模擬赤血球」として直径約10μmのアルギン酸ゲル粒子の製作に成功した。次いで、「模擬血液」として、この粒子を水、生理食塩水、デキストラン中に、ヒト血液のヘマトクリット値約45%に近い体積濃度30〜50%の高濃度で分散させた液体を製作し、その流体力学的、レオロジー的特性を調べるとともに、並行して模擬赤血球自体の弾塑性特性や変形能を調べた。その結果、 1.模擬血液はずり応力-ずり速度図において、ヒト血液と同様に降伏応力を持つカッソン流体的レオロジー特性を示した。 2.模擬血液はヒト血液と同様に、低ずり速度下での集合体形成と高ずり速度下でのその可逆的解離という性質を示し、同一ヘマトクリット(体積濃度)で液温15℃の模擬血液は37℃のヒト血液と同一の粘度を持つことが分かった。 3.シリコーンゴム製の模擬動脈狭窄を通る模擬血液の流れは水流と異なり、丸みを帯びた断面内流速分布や狭窄直後の再循環領域の減少等の特徴を示した。 4.マイクロマニピュレーターによる模擬赤血球の変形実験より、模擬赤血球は短時間(10秒以内)中・小変形に対しては完全な弾性を示したが、短時間大変形と長時間中変形に対しては弾塑性を示した。
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