研究分担者 |
櫻井 幸一 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60264066)
杉田 洋 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (50192125)
大濱 靖匡 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (20243892)
藤崎 礼志 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (80304757)
|
研究概要 |
本年度は,系列がN値の場合,中心極限定理が成立することに基づいて,系列のマルコフ性の評価法の確立に関する研究を行なった.研究実施項目を具体的に以下に示す. ・マルコフN値系列の長さmのパタンの頻度の期待値と分散の理論的評価を行なった. ・任意のN状態マルコフ連鎖を実現する離散力学系の構成法はKalman(1956)により与えられた.構成された力学系をKalmanの写像と呼ぶ.これは,マルコフ連鎖が与えられたとき,決定論的にマルコフ連鎖を表現できることを意味する.Kalmanの構成法を利用して計算機によりマルコフ連鎖を表現し,長さmのパタンの頻度の期待値と分散だけでマルコフ性が推定できるかを実験で確認した.その結果,2状態の場合でも,理論値と実験値とは一致せず,推定誤差の問題があることが明らかになった. ・頻度の期待値だけを用いる推定法も提案したが,3状態の場合に理論値と実験値とは一致せず,上記と同様の問題があることが明らかになった.
|