研究課題/領域番号 |
11554032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金 幸夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40186367)
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研究分担者 |
セルゲイ クラユシュキン 株式会社 東京インスツルメンツ, レーザー計測開発課, 係長(研究職)
石坂 昌司 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80311520)
八尾 浩史 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20261282)
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キーワード | 顕微分光 / レーザー捕捉 / フローセル / イオン交換樹脂 / 微粒子 / 固相濃縮 |
研究概要 |
本年度は、溶液フロー条件下での単一微粒子分析法を確立するために、システムの作製とフロー条件下でのレーザー捕捉・マニピュレーション法の最適化に重点をおいて研究を進めた。既存設備であるレーザー捕捉・顕微分光システムを改造し、フローセル・デュアルシリンジポンプと組み合わせた新しいシステムを作製した。これを用い、フロー条件下での単一微粒子のレーザー捕捉力を実測することに成功した。また、フローセル内の溶液の流れ、および微粒子周りのフロー状態の流体力学的検討を行い、レーザー捕捉力と比較・検討することにより、微粒子の捕捉位置、微粒子粒径、流速など、フロー条件下での単一微粒子のレーザー捕捉の条件を明らかにした。分析への応用のモデルシステムとして固相濃縮分析を例にとり、イオン交換樹脂一粒による色素イオンの濃縮過程を顕微吸光分析法により検討した。希薄色素溶液をセル内にフローさせたときの樹脂一粒の吸光度の経時変化を追跡した。種々の樹脂粒径、流速、溶液濃度で濃縮効率および速度を調べ、微量分析への応用の可能性を示すことができた。以上の結果を踏まえ、次年度は高感度検出を目指し、発光測定および電気化学測定を試みる。また、イオン交換樹脂のほかに、ラテックス、液滴など、測定対象微粒子を広げ、汎用性を高めることを目指す。
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