研究課題/領域番号 |
11554037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢原 徹一 九州大学, 理学研究院, 教授 (90158048)
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研究分担者 |
井上 健 信州大学, 理学部, 教授 (40176425)
高橋 秀樹 北海道大学, 農学部, 教授 (70142700)
松田 裕之 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (70190478)
角野 康郎 神戸大学, 理学部, 教授 (90127358)
横田 昌嗣 琉球大学, 理学部, 教授 (90166885)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 絶滅危惧植物 / 保全生物学 / リスク評価 / レッドデータブック / 環境アセスメント |
研究概要 |
本研究は、環境庁植物レッドリスト(1997)に採用された絶滅危惧植物の絶滅リスク評価法を改良し、広く活用できる簡便な絶滅リスク評価法を確立することを目的として実施された。主要な研究成果は以下のとおりである。 (1)環境庁レッドリストで情報不足として評価が見送られた365種についてのリスク評価を行い、環境省レッドデータブック維管束植物編を完成した(2000年に出版)。 (2)上記のレッドデータブックにおいて公表されたデータにもとづき、10年当たりの減少率Rを簡便に推定できる式を考案した。また、この減少率Rと個体数から、絶滅までの平均待ち時間Tを求める式を導いた。これらの式は、地方版レッドデータブックにおける簡便なリスク評価法として広く活用できるものである。 (3)絶滅までの平均待ち時間を指標として、絶滅危惧植物が生育する地域における開発行為の生態系への影響を評価する方法を考案した。この方法では、開発行為によって絶滅危惧種の個体数が減少することによって、その絶滅危惧種の絶滅までの平均待ち時間がどれだけ短くなるかを計算し、この値を各絶滅危惧種ごとに積算する。この積算地が大きいほど、開発行為が生態系に与える影響が大きいとみなされる。この方法を愛知万博予定地の開発計画などに適用し、英文論文として報告した。 (4)(3)の方法を一般化し、環境省二次メッシュ単位で計算されるホットスポット指数を考案し、各二次メッシュの保全上の重要性を比較・評価する方法を整備した。 (5)日本産野生植物の全分類群をカバーしたデータベースを整備した。
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