(A) 前年度構築したコノスコープ像精密解析システムを用い、いくつかの反強誘電性液晶の副次相のコノスコープ観察を行った。この結果、次のような成果が得られた。 (1)SmC^*相において、らせんが完全に解けるまでの過程を初めて観測することに成功した。 (2)反強誘電性AF相における測定から自発分極のない系でのらせんの消失を議論した。 (B) これまで傾き角が20度程度までの材料しか取り扱えなかったが、単にレーザの入射角を傾けるだけで、40度程度の傾き角の試料まで測定可能であることを示した。 (C) 4×4行列法を用いたコノスコープ像シミュレーションシステムを開発した。今後は実験装置とシミュレーション結果の比較により物性定数解析が出来るシステムへと発展させたい。
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