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1999 年度 実績報告書

双探針走査トンネル顕微鏡によるナノスケール分子素子の物性科学

研究課題

研究課題/領域番号 11555007
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

有賀 哲也  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70184299)

研究分担者 高木 紀明  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教授 (50252416)
キーワード走査トンネル顕微鏡 / 表面電子物性 / 電荷密度波
研究概要

本研究の目的は、第一に、独立に動作する二つの探針を有する走査トンネル顕微鏡(STM)を開発し、固体表面上に形成した新物質について、局所的な電気伝導度、過渡電流応答などの物性測定を行うことである。第二に、このようにして得られたメゾスコピックな物性量を、巨視的な伝導度・磁性などの物性と対応づけることにより、新しいナノスケ-ル分子素子の可能性を開拓することにある。
今年度は、まず第一に、双探針走査トンネル顕微鏡を実現するために、走査トンネル顕微鏡のドリフト速度の評価、走査トンネル分光の迅速測定のためのシステム開発、超高真空槽の整備などを行った。また、簡易型の双探針STMヘッドを設計し、その動作アルゴリズムを検討した。
一方、Cu(100)表面上のIn単原子層における2次元電荷密度波について、走査トンネル顕微鏡、走査トンネル分光、角度分解光電子分光による検討を進めた。電荷密度波の形成に伴って2次元エネルギーバンドに擬ギャップが形成されていることを明らかにした。このことから、この系では、電気伝導度に大きな変化が見られると予想されるので、双探針走査トンネル顕微鏡による研究対象としても適している。一般に、低次元系の基底状態では電荷密度波状態と超伝導状態が競合していると考えられており、In/Cu(100)類縁の表面物質を探索することにより、表面超伝導の可能性を探っている。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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