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1999 年度 実績報告書

非掃引型ファブリペロー干渉計を用いたブリルアン散乱の迅速測定法

研究課題

研究課題/領域番号 11555019
研究種目

基盤研究(B)

研究機関筑波大学

研究代表者

小島 誠治  筑波大学, 物質工学系, 助教授 (90134204)

キーワードブリルアン散乱 / エタロン / CCD / スペクトル / フィネス / エタノール / プロパノール / 干渉計
研究概要

平成11年度は、初年度として高分解能の測定を行うために周波数安定度の高いLD励起YAGレーザー(主要備品)を励起光源として導入した。組み上がった高感度CCD検出によるブリルアンの装置における諸性能の評価には、現在稼働状況にある現有の機械走査型の5パス・ファブリペロー干渉系を用いた分光装置により得られるスペクトルを基準として、散乱光に対する感度、取り込んだレーリー散乱とブリルアンサン散乱光からなるCCD画像の線形化、分解能に関連した装置関数等の処理が最適にできるようにコリメーター等の光学系の調整等を行った。この測定方法は、高感度CCD検出器を用いて全スペクトルを一度に取り込むために干渉計の反射率を高くすることが可能となり、その結果高いフィネスが得られることもこの方法の長所の一つである。実際、自由スペクトル域30GHzのエタロンを用いて、90度散乱の実験により得られた室温におけるエタノールのブリルアン散乱スペクトルにおいて70以上のフィネスを得ることができた。エタロンの間隔を常にピエゾ素子で一定になるように制御する必要のある掃引型とは異なり、この方法では石英製のソリッドエタロンを用いているために干渉計の安定度も非常に高い。この長所を活かして低分子のガラスの形成液体のひとつであるプロパノールのブリルアンスペクトルの温度依存性を調べ、速い緩和過程(β-過程)においてその活性化エネルギーを正確に決めることができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Ahart, F.M.Jiang and S.Kojima: "Microscipic Brillouin Scattering Study of Relation Phenomena"Jpn. J. Appl. Phys.. 38. 3058-3061 (1999)

  • [文献書誌] S.Kojima and M.Kodama: "Boson Peak in Alkali Borate Glass"Physica. B. 263-264. 336-338 (1999)

  • [文献書誌] I..S.Park, M,Mikami, S.Kojima: "Dynamics of Liquid-Glass Transition in Propanol"AIP Conf.Proc.. 469. 525-526 (1999)

  • [文献書誌] Y.Takagi, T.Yano and S.Kojima: "Brillouin Scattering Studies of Liquid-Glass Transition in Propanol"Jpn. J. Appl. Phys.. 38. 3066-3068 (1999)

  • [文献書誌] I..S.Park, M,Mikami and S.Kojima: "Slow Dynamics in Glass-Forming Propylene Glycol Monomethy"J. Korean Soc.. 35. S1350-S1353 (1999)

  • [文献書誌] G.Matsui, K.Saruta and S.Kojima: "Brillouin Scattering of Acoustic Phonons in Supercooled Glass"AIP Conf.Proc.. 469. 527-528. (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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