研究課題/領域番号 |
11555020
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
酒井 啓司 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (00215584)
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研究分担者 |
坂本 直人 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (10282592)
高木 堅志郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90013218)
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キーワード | 光誘起超音波 / 光熱変換トランスデューサ / 超音波スペクトロスコピー / 同軸光学系 / 配向緩和 / 超音波緩和 / マウンテン成分 |
研究概要 |
近年、短パルスレーザーを用いて超音波を発生させる試みが多くなされているが、強度や安定性の点から実用的な応用へは未だに多くの困難がある.これに対し我々は、周期的な強度変調光を出力する半導体レーザー光を用いることによって、連続なコヒーレント超音波ビームを生成することに成功した。本研究の目的はこの技術を発展させ,超音波顕微鏡や医用診断装置など、特に高周波音波の利用が強く望まれている領域において有効な音波ビーム発生技術に応用することである.本年度は、昨年度までに作製した100MHzまでの広い周波数帯域でコヒーレントフォノンを発生できる薄膜光熱変換トランスデューサを用いて、物質中の高周波音波物性の測定を行った。また光により、密度の変調波である縦波音波以外のモードを励起する試みを行った。レーザー光の偏光状態を高速でスイッチングしてこれを液体試料中に入射することにより、異方性のある液体の分子の向きを光の偏光方向に制御することができる.これにより励起された試料中の光学的な異方性を別のレーザーで調べれば、分子が回転するダイナミクスを研究することができる。特に配向モードを励起するポンプレーザーと、プローブレーザーの同軸化を図ることにより、測定感度と定量性に優れた分子配向緩和測定装置を製作することに成功した。またこれまで広い周波数域にわたる詳細な音波測定によってのみ測定することが可能であった音波緩和現象を、光により励起された疎密モードが時間的に揺らぐ光散乱スペクトルから一挙に調べることが可能なマウンテンスペクトロスコピー法の可能性について検討し、その検出実験を開始した
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