研究課題/領域番号 |
11555022
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研究機関 | 和歌山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
溝川 辰巳 和歌山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20229719)
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研究分担者 |
石田 博樹 長岡工業高等専門学科, 電子制御工学科, 教授 (70176197)
伊藤 義郎 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60176378)
坂田 光雄 和歌山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (00099839)
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キーワード | 光子 / 検出器 / 位置有感 / 2次元 / 可視光 / 真空紫外線 / レーザー誘起蛍光法 |
研究概要 |
本研究は、溝川らが確立した荷重結合容量バックギャモン法を、マイクロチャンネルプレート及び光電変換面と組み合わせ、時間・空間分解能が飛躍的に向上した2次元位置有感光子検出器を開発し、その特性を最適化する処方を確立する事を第1の目的とする。さらにこれをレーザー誘起蛍光法に応用し、時間分解2次元画像計測などに新しい可能性を開く事をもくろむものである。以下、今年度の実施計画に沿って、具体的成果を述べる。 (1)昨年来、研究を進める上での最大のネックであったセシウムアンチモン光電面の不安定性の克服を第1の課題としたが、試行錯誤の結果、封じ切り状態で約1ヶ月程度の寿命を実現できた。今後、真空の質と真空度のさらなる改善により、数年程度の寿命を達成できると思われる。しかしながら、可視光子検出器としてのテストに至るには未だ不十分であった。 (2)上記の事情から、検出器の光学的特性評価の段階に移るのは困難であったため、ここまでの知見を活かして、実用的な性能をめざす光電面製作と検出器を一体化した装置の設計・製作を進める事とした。現在までにほぼ各部が完成し、今後全体としての試験を行おうとしている段階である。また並行して、すでに開発した真空紫外線用光子検出器を用いて検出器構造の改善の研究も進めた。位置分解能の点では、光電面とマイクロチャンネルプレート前面との距離を近づけるほど良い結果が得られた。 (3)光子検出器を除くLIFシステムはほぼ稼働可能になったが、上記のような光子検出器の現状から、これを検出器とした実験は今後の課題となっている。
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