• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

超離散化手法の応用的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11555023
研究機関早稲田大学

研究代表者

高橋 大輔  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50188025)

研究分担者 西成 活裕  龍谷大学, 理工学部, 助教授 (40272083)
松木平 淳太  龍谷大学, 理工学部, 助教授 (60231594)
廣田 良吾  早稲田大学, 理工学部, 教授 (00066599)
キーワード超離散化 / セルオートマトン / 交通流モデル / 反応拡散系 / 再帰方程式 / max-plus方程式 / バーガーズ方程式 / 可積分系
研究概要

本研究の研究期間は4年間であり,本年度は第3年度にあたる.昨年度までは超離散化手法に関する基礎的な研究に重点をおいてきたが,本年度からは当初の計画通り,応用的側面に重点をおいて研究を行った.本年度行われた主要なテーマは,(1)交通流モデルのに対する超離散化手法の応用,および,(2)反応拡散系に対する超離散化手法の応用のふたつである.
(1)については,まず,バーガーズ方程式の超離散化によって得られる超離散バーガーズ方程式に含まれるパラメータを確率変数とみなすことにより,線形化可能な構造を保存したまま確率的セルオートマトンを得ることに成功した.この確率パラメータは信号機とみなすこともでき,以上のことから交通流で主流となっている確率セルオートマトンモデルに対して超離散化による新しい道筋が開かれることとなった.さらに,従来の決定論的超離散バーガーズ方程式についても,多車線モデルへの拡張に成功し,自然な形で多車線の効果を取り入れていることを確認できた.
次に,反応拡散系に対する応用であるが,まず,超離散化手法でしばしば登場するmax-plus方程式によって非常にシンプルな形でのセルオートマトンのモデルを作ることに成功した.このモデルではターゲットやスパイラルなど従来の連続系で見られる現象をそのまま再現できる.さらに,モデルの数理構造を調べるうちに再帰方程式と呼ばれる非常に美しい可積分方程式が解のふるまいを決定していることに気づいた.そこで,再帰方程式の一般的構造について,解・保存量に焦点をあてて解析を行った.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] M.Fukui, K.Nishinari, D.Takahashi, Y.Ishibashi: "Metastable Flows in a Two-Lane Traffic Model Equivalent to Extended Burger's Cellular Automaton"Physica A. 303. 226-238 (2002)

  • [文献書誌] D.Takahashi, A.Shida, M.Usami: "On pattern formation mechanism of 2+1D max-plus models"Journal of Physics A. 34. 10715-10726 (2001)

  • [文献書誌] K.Nishinari, D.Takahashi, J.Matsukidaira: "Two dimensional Burgers cellular automaton"Journal of Physical Society of Japana. 70. 2267-2272 (2001)

  • [文献書誌] 志田篤彦, 高橋大輔: "あるパターン方程式のダイナミクス"数理解析研究所講究録. 1221. 166-179 (2001)

  • [文献書誌] 高橋大輔: "微分方程式のデジタル化"数理解析研究所講究録. 1216. 213-223 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi