研究課題/領域番号 |
11555026
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
橋田 俊之 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40180814)
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研究分担者 |
駒崎 慎一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助手 (70315646)
川崎 亮 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50177664)
庄子 哲雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091700)
岡田 郁生 三菱重工業株式会社, 高砂研究所, 主任(研究職)
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キーワード | SPクリープ試験法 / ガスタービン翼部材 / ボイラー部材 / 高温材料 / クリープひずみ速度 / 2軸変形 / クリープ劣化 / ラーソン-ミラーパラメータ |
研究概要 |
平成12年度には、昨年度に設計・試作したスモールパンチ(SP)クリープ試験装置を用いて,ボイラー用ステンレス鋼ならびにガスタービン用Ni基超合金を対象にしたクリープ実験を実施することにより以下の研究1、2を行った。 研究1、ボイラー用ステンレス鋼のSPクリープ特性評価 ボイラー用チューブ鋼材として10万時間使用されたSUS316の実機部材からサンプルを取得し、これを用いたSPクリープ試験を行い、広範な荷重条件におけるSPクリープ変形速度のデータを取得した。ラーソン-ミラーパラメータで整理した実験データを基に、SPクリープ試験により高温劣化がクリープ特性に及ぼす影響を評価しうることを、新材との比較により明らかにした。高荷重では、劣化材のSPクリープ変形速度が新材におけるものより大きいのに対して、低荷重では劣化材の方が小さなSPクリープ変形速度を与えることを示した。 研究2、ガスタービン用Ni基超合金のSPクリープ特性評価 一方向凝固Ni基超合金CM247LCを用いたSPクリープ試験を実施し、2軸応力状態におけるクリープ変形の異方性の影響を検討した。凝固方向とそれに直行する方向の2方向に関するクリープ変形データをSPクリープ試験片の変形後の形状を基に測定し、凝固方向における変形特性を簡易にする方法を考案した。今後、人工時効劣化材を用いた試験を実施し、高温劣化のクリープ特性に及ぼす影響を検討する。また、タービンシャフトにおける応力加速粒界酸化挙動(SAGBO)の評価を目的として、多結晶Ni基超合金を用いた試験を行い、薄い試験片を用いるSPクリープ試験が表面劣化支配型であるSAGBOの特性評価に有効であることを示した。
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