研究概要 |
マイケルソン干渉光学系,ハイビジョン画像撮影系,フリンジフォローイング系,ディスク回転系で構成される測定装置を構成するとともに,Windows NT環境におけるハイビジョン画像処理の構築,およびフリンジフォローイングによる再現精度の向上を実現し,摺動中のスライダの3次元挙動を測定して,装置としての性能を確認した.さらに,フリンジフォローイング系の制御信号を用いて,オンラインでスライダの二次元姿勢の計測が可能であることを確認した. 1)干渉光を二分割して,CCDとPSDの受光面において,同時に干渉縞を観測し,PSDの出力信号により参照面を駆動する方法により,CCD面上の干渉縞を固定するフリンジフォローイング機能付きのマイケルソン干渉光学系を構成し,これを用いてヘッド起動時の三次元挙動,接触摺動期間中のすきま変動量が高精度に測定可能であることを確認した. 2)200万画素のハイビジョンと64MBの画像ボードで画像撮影系,およびWindows環境で動作する画像処理プログラム(多段の平滑化処理,尾根線抽出処理,複数縞の平均化処理,縞パラメータ/平面パラメータ変換処理)を完成させて,画像計測によるすきま測定を実現した. 3)縞画像固定制御中のフリンジフォローイング信号が,対象面の動きそのものである点に着目し,この信号を用いてオンラインですきま変動を測定する方法の実現性を確認した.まず,PSDを二個配置して,縞の位置と傾き,および縞の位置と間隔を固定する二つの方法について,再現性の向上を比較評価した.また,参照面を二重化して,位置固定用と間隔固定用を,それぞれ独立に駆動する機能分離型多重フォローイングを開発した.この方法は,連成がなくまた帯域の向上に有効であり,変位とピッチ角の同時測定が可能であることを確認した.また,三重化による三次元の同時オンライン計測への拡張法を提案した.
|