研究課題/領域番号 |
11555054
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡島 厚 金沢大学, 工学部, 教授 (80013689)
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研究分担者 |
佐藤 恵一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50113030)
亀本 喬司 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30018022)
岡野 行光 (株)原子力安全システム研究所, 技術システム研究所, 副所長
木村 繁男 金沢大学, 工学部, 教授 (70272953)
上野 久儀 金沢大学, 工学部, 教授 (80019752)
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キーワード | 流体関連振動 / 円柱 / 渦励振 / 流れ方向振動 / 気液二相流 / 減衰質量比 / テーパ比 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
本研究は「配管内円柱状構造物の流力振動評価指針」のガイドラインをさらに発展させ、正確度の高い、複雑な流れにも適応する気液二相流中における円柱状構造物の流力振動予測と設計評価ガイドラインの開発を行う。本年度は、実際のプラントン配管に近い、作動流体として水を用いた回流式ウォータ・トンネル試験装置で円柱構造物の詳細な流れ方向振動実験を系統的に行い、両端弾性支持及び片持ち弾性支持の供試円柱模型を用いて、換算質量減衰係数(スクルートン数Cn)やテーパ比の影響について調べた。また、気液二相流を発生させる装置を試作し、その流動様式も調べ、次の結果を得た。(1)両端弾性支持円柱模型において、1.4<Vr<2.3で第一励振域、2.5<Vr<3.1で第二励振域を観測し、第一励振域で後流渦のストローハル数が0.18と若干変化し、第二励振域では後流渦の渦放出周波数が円柱模型の固有振動数の半分の振動数に一致するロックイン現象の発生を確認した。(2)流速を増加又は減少させた場合、第二励振域に流力振動にヒステリシス現象が生じることを確認した。(3)片持ちのストレート円柱の場合、第一励振域の振動応答のみを観測したが、片持ちテーパ付き円柱では、二つの励振域が現れることを明らかにした。(4)換算質量減衰係数(スクルートン数Cn)を系統的に変えた水槽自由振動実験から円柱振動振幅が直径の0.5%以下となるCn値を特定し、配管内円柱状構造物の流力振動評価ガイドラインの貴重な基礎データを得た。(5)4〜10mmの空気気泡を発生させることが出来る装置を作製し、鉛直上昇気泡流において、気泡径が5mm以上ではコア型気泡流、5mm以下では底層型気泡流の気液二相流の流動様式を示すことなどを明らかにした。
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