研究概要 |
様々な運転状況下におけるポンプの不安定現象を実験的に捉え、その発生機構の解明を中心に研究を進めた。個々の異常流動現象の解明と相互に共通する因子の洗い出しから、有効な流動制御方法を探求した。 [大阪大学班]入口流量変動、入口圧力変動、インレットディストーションなどがあった場合にキャビテーション発生下の翼および翼列(インデューサ)に作用する非定常流体力の基本的性質を理論、実験から明らかにしようとした。流れに外乱があった場合に、キャビテーションが発生した翼に作用する流体力を理論的、実験的に解明しようとしている。 [名古屋大学班]斜流ポンプは,キャビテーション初生点を超えて,吸込み圧力を低下させると,性能低下が徐々に進行し,ついには揚程不能となる。この低下過程を明らかにするため比速度の違う2種類の斜流ポンプを用いて,羽根出口における流速分布とキャビテーション係数との関係について実験を行った。 [九州大学班]ポンプのエア・ロックによる不安定現象回避策として,高気液混合比でも揚水可能な遠心ポンプ羽根車についてタンデム回転翼列の採用と高出口翼角化について調査考察した。 [九州工業大学班]不安定現象発生の予兆を明らかにする目的で、ディフューザポンプの低流量域における圧力や速度の計測によって不安定流動状況を捉えた。 [横浜国立大学班]旋回失速、右上がり不安定性能およびドラフトサージを、Grooveを用いてパッシブに制御する新しい方法について研究を進め、その方法の確立を目指した。
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