研究概要 |
X軸自動ステージ上に設置した1枚の目盛り板を2台の計測器で同時に撮影し,キャリブレーションを行う手法を開発した.撮影された目盛りをディスプレイ上でマウス指示することにより,カメラ座標とワールド座標の組を入力する.カメラ座標とワールド座標の関係をマトリックス表記し,入力されたカメラ座標とワールド座標の対応関係より,マトリックス係数を求める手法を開発した.ステレオ視により三次元計測を行う場合,カメラ間で計測点の対応を見つける作業が必要である.計測点が多い場合は,対応を見つけだすことが困難になるが,それぞれの計測器で得られた計測点の計測結果をテーブル化し,それぞれ比較することで対応点の検索を簡単に行う手法を開発した.流体中のトレーサ粒子運動を16時刻分追跡することに成功した.また,計測性能を確認するために,キャリブレーションで用いた目盛り板にマルチスポットレーザを照射し,キャリブレーションボード上に現れた輝点の位置を計測器で計測することを行った,目視により,レーザの輝点の位置を目盛り板から読み,計測結果と比較した.2台の計測器で計測を行った場合,1台の計測器で計測を行った場合で比較して誤差が半分程度に減少することを確認した.計測点が運動している場合,撮影される軌跡はらせん軌跡を描くが,屈折レンズに回転角を読み込むエンコーダを取り付けることでらせん軌跡の開始角度を読みとれるようにし,らせんを解析するための情報として用いた.
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