研究概要 |
本研究は, 1.手指のような高自由度関節物体の時系列画像から,シルエットとシルエット領域のエッジ,距離,動きなどを組み合わせて,3次元の形状モデルを精密化しつつ,同時に姿勢を推定する手法を確立する 2.手指の形状と姿勢を実時間で推定するシステムを開発して,一般的な手指の状態の認識や手話認識を行なう 3.手話のように,手指姿勢に関して文脈的な拘束のある場合に,それを利用してさらに候補を絞る方法を研究する,また,対象を手指以外に広げ,一般関節物体の認識へ拡張することを目的とした.成果は次の通りである. 1.輪郭特徴に基づく単眼動画像からの関節物体の姿勢推定手法を開発し,ハイエンドPCに大容量メインメモリを搭載し,相互にGbit高速LANで接続した手領域輪郭に基づくビデオレート手形状計測システムを設計,製作した. 2.多次元楕円体記述に基づく,形状モデルの不確実さを補償するオンライン式モデル詳細化手法を開発し,非実時間ではあるが単眼動画像列から姿勢の変化する関節物体の形状と姿勢を同時に推定する方法を提案した. 3.複数カメラからの画像ならびに,色,動き,手の向きや伸びた指の本数といった多様な画像情報を利用した手話単語認識手法の提案とそれを用いたジェスチャインターフェースの実装を行った. 4.複数のダイナミクスによる予測を考慮しつつフィルタリングによる予測と推定を行う時空間ジェスチャモデルと,それに基づく複雑背景からの切り出しと識別手法の提案を行った.
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