研究課題/領域番号 |
11555094
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
平松 和政 三重大学, 工学部, 教授 (50165205)
|
研究分担者 |
只友 一行 三菱電線工業(株), 情報通信・フォトニクス研究所, 主席研究員
元垣内 敦司 三重大学, 工学部, 助手 (00303751)
三宅 秀人 三重大学, 工学部, 助教授 (70209881)
|
キーワード | 窒化ガリウム / ピラミッド構造 / 選択成長 / 有機金属帰気相成長法 / 電子エミッター / 横方向成長 / AlN / GaN超格子 / ドライエッチング |
研究概要 |
昨年までに、ファセットを制御しながら選択成長を行うことで、ピラミッド構造を得られることを明らかにした。また、この技術を応用することで、低転位密度のGaNエピタキシャル層を得ることができ、デバイス作製用下敷き版の高品質化を図ることができた。 本年度はAlN/GaN超格子構造を有するピラミッド構造を得るために次のことを行った。 (1)ファセット制御選択横方向成長を利用した低転位密度GaN下地基板の特性評価 (2)AlNエピタキシャル成長層上へのGaNの選択横方向成長 (3)反応性イオンエッチング法によるGaNのドライエッチング 具体的な成果を以下に示す。 (1)ファセット制御選択横方向成長を利用した低転位密度GaN下地基板の特性評価 ファセット制御選択横方向成長を利用して作製したGaN下地基板の結晶性及び光学的特性をX線回折、フォトルミネッセンス及びカソードルミネッセンスで評価した。マスク幅と窓幅を最適化することで、転位密度が10^7cm^<-2>の高品質な基板結晶を得ることに成功した。 (2)AlNエピタキシャル成長層上へのGaNの選択横方向成長 AlN/GaN超格子構造を得るために、AlN上へのGaNの成長条件の検討を行った。AlNエピタキシャル層上にGaNの成長を行うことで、クラックが少ないGaNエピタキシャル層を得ることに成功した。この結果を応用することでAlN/GaN超格子構造の作製が可能になるものと考えられる。 (3)反応性イオンエッチング法によるGaNのドライエッチング より微細なピラミッド構造を作製するためには、パターン作製において反応性イオンエッチングを用いることが有効である。GaNのドライエッチング中に発光するプラズマの発光スペクトルを測定することで、エッチング深さの制御が容易にできることを見出した。 これらの成果を踏まえ、AlN/GaN超格子構造を有するピラミッド構造を得るための見通しを得ることができた。
|