研究概要 |
本研究では,障害者を支援するためのインタフェース装置とその装置を使って制御可能な生活支援マニピュレータから構成される障害者支援システム開発した.その主要な研究結果は以下の通りである. 1.障害者の菌電位特性に適応するシステム実現するために,新しいリカレント型ニューラルネットRecurrent Log-Linearized Gaussian Mixture Network(R-LLGMN)を開発したこのニューラルネットは,混合正規分布型確率密度関数モデル,隠れマルコフモデルに基づいており,従来のニューラルネットより高いパターン識別能力を有することを実験的に明らかにした. 2.R-LLGMNを用いて,切断者の筋電信号から前腕・手の動作を識別する方法を開発した.そして実際に,このニューラルネットを核とする筋電制御型インタフェースを構築し,その動作確認を行った. 3.操作者から計測した筋電位で操作可能なロボット制御系を新たに構築し,人間支援マニピュレータに実装した.さらに,日常生活での使用を可能にすることを目的として,特定の作業に関する知識をマニピュレータ制御系に組み込む方法を開発した. 4.筋電制御型インタフェースの応用例として,新しい食事支援システムを構築した.そして,障害者によるフィールドテストを行い,実用化の可能性を示した.
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